対馬仏像盗難事件をご存知ですか？
皆さんは対馬仏像盗難事件をご存知だろうか？
事件の発端は
2012年、日本の長崎県対馬市の三つの神社・寺院から、韓国人窃盗団によって重要文化財の仏像2体などが連続盗難された。
そして、なんと韓国裁判所が盗難された仏像の日本への返還を事実上拒否する判決。仏像1体は返還されたが未だに1体が未返還なため、日韓間で外交問題となった。
事件の発生と時系列
2012年10月8日 事件発生
盗難被害物品
１、対馬の海神神社の国指定の重要文化財「銅造如来立像」（統一新羅時代）
2、観音寺の長崎県指定有形文化財の「銅造観世音菩薩坐像」（高麗時代）
3、多久頭魂神社の長崎県指定有形文化財の「大蔵経」
犯人
8人に及ぶ韓国人窃盗団
以前にも韓国人による日本の仏像や仏画が盗難され韓国に持ち出される事例が多発
2013年1月29日 犯人逮捕
窃盗と密輸の容疑で韓国人窃盗団5人が韓国警察に逮捕
被害物品の一部である仏像2体が韓国にて回収
残念ながら大蔵経は発見されず
これらによって無事に発見された物品が返還されるものと誰もがおもった。
これは日本も韓国も承認している国際法、ユネスコ条約に明記されているからである。
文化財の不法な輸入、輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約
（略称 文化財不法輸出入等禁止条約）
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty_020414.html
だがしかし、韓国地裁による事実上の返還拒否
盗難文化財と判明した時点で、文化財不法輸出入等禁止条約に基づいて直ちに日本に仏像が返還されるはずであった。
しかし忠清南道瑞山市、曹渓宗の浮石寺が、
「観音寺の銅造観世音菩薩坐像は、元々倭寇に略奪された仏像である」
と主張。
返還に応じないよう政府に求め、韓国の主要メディアも、元は日本による略奪だったので返還する必要はないとの論調で報道。
国際条約を無視した判決
2013年2月
韓国 大田地裁は、浮石寺の「有体動産占有移転の禁止仮処分申請」を認めた。
そして「観音寺側（日本側）が仏像を正当に取得したということを訴訟で確認するまで、日本に仏像を返還してはならない」として事実上の返還拒否を決定した。
2013年6月28日
大田地裁は窃盗団7人のうち6人に判決
懲役1 - 4年の実刑判決
韓国への搬入を手伝ったとされる1人
無罪判決
テジョン地裁のジャン･ドンヒョク公判判事のコメントで
｢仏像が日本に返還されれば、浮石寺の所有だと最終判断がなされたときにすでに仏像はなくなっていて、浮石寺の所有権を行使できない恐れがある｣と語った。
2017年1月26日
大田地裁は「所有権は浮石寺にあり、正常ではない過程で観音寺に移された」と判断。
韓国政府に対し、仏像の浮石寺への引き渡し命令
韓国政府は判決を不服として大田高裁に控訴
やっとことで一体の仏像を返還
2015年7月18日
海神神社の銅造如来立像は、韓国内で所有者が名乗り出なかった。それにより日本に返還された。
盗難時に右手中指の先端が約2ミリ欠損していた事実が確認
元々鋳造時に指先まで銅が届かず欠損していた部分を後年取り付けたか、盗難以前に欠損し修復されていた部分で強度が不足していたと考えられる
そのために修復には韓国側に説明を求めず、政府が補修費用を半額補助する方針が伝えられた
返還されない仏像
観音寺の観世音菩薩坐像は韓国浮石寺が所有権を主張している。それにより未だに返還されていない。
2016年7月5日
韓国浮石寺の住職は
「日本では、韓国が盗んだ物を返していないと言われているが、そうではない。盗んだ人は逮捕され、処罰された。それで窃盗事件は終わった。」
として事件の解決を宣言した。
韓国浮石寺の所有宣言の根拠のなさ
裁判内で韓国浮石寺は
500年 - 600年前に倭寇が強奪した仏像だと主張するした。
それに対しての根拠を求められたが、
｢根拠を示す鑑定書は仏像を失ったときに、思い出すのが悲しいので捨てた｣
と主張し、根拠は提示できなかった。
またその鑑定書の原本も見つかっていない。
終わらない負の連載 続く盗難事件
2014年11月
対馬仏像盗難事件
https://web.archive.org/web/20141208010425/http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/129575
2019年10月
対馬仏像盗難事件
https://news.biglobe.ne.jp/topics/domestic/1018/29431.html
